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【役に立つこんな相談、あんな相談】

浜管ネットにはいろいろな相談依頼が来ます。もちろんマンションの悩みは個々によってさまざまですが、このページではそんな相談の中から一般マンションにも役に立つ相談事例を紹介します。

4.駐輪場に放置自転車があふれて困っています!
3.耐震診断をする必要があるのか不安…
2.上階の子どもの走り回る音がうるさくてかなわない
1.ペット禁止、子どもにどう説明すればいい?

4.駐輪場に放置自転車があふれて困っています!

相談:
約400戸の団地の管理組合役員を務めています。現在、大きな悩みの種は放置自転車があふれて困っていることです。年末に粗大ごみとして大量に処分するのですが、毎年100台以上になります。
処分するにしても1台数百円かかり、管理組合の会計からねん出しなければなりません。 他のマンションでは、どのような放置自転車対策をしているのでしょうか。

回答:
浜管ネット会員マンションで、放置自転車の無料回収を行っているNPOを利用している管理組合があります。
そのマンションの駐輪場使用料は自転車1台月額200円。使用細則で登録シールを貼ることが決まっています。
登録シールのない自転車はルール違反の放置自転車とみなされ、特定の個所に集めて処分する旨をマンション内に公示します。約1カ月鎖をつけて保管し、所有者である申し出がなければ、警察に防犯登録の確認を依頼し、盗難車でなければNPOに回収してもらいます。
管理組合の人に聞くと、以前はやはり1台500円で処分していたそうで、その費用だけで年間8万円の無駄な予算を組んでいたと話しています。
ただし、管理組合として処分する場合は、一定期間保管する、処分することを公示するなど、善管注意義務に沿った対応には気をつけたいですね。
無料回収をするNPOについては下記ホームページ参照。
http://www3.ocn.ne.jp/~myose/
NPOが引き取った自転車は修理・整備され国内で再利用されるか、海外援助などに回されます。
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3.耐震診断をする必要があるのか不安…

相談:
私たちのマンション管理組合では、横浜市のマンション耐震診断補助制度のうちの予備診断を受けました。これは無料でした。ただしその結果報告書では本診断が必要で、その費用が数百万円かかるそうです。
診断に数百万円もかけるなら、むしろ耐震補強設計を依頼する方が費用も節約できるのではないでしょうか?本診断って必要ですか?
また、耐震補強の工事の方法にはどんなものがあり、いくらくらいかかるのでしょうか?

回答:
本診断は受ける必要があります。なぜならば、耐震補強設計をするには本診断の結果が必要だからです。これがないとどう補強したらいいかの設計条件が整いません。また、予備診断の結果だけでは、耐震補強をする必要があるかなしかの合意形成ができませんね。次のステップに進むためには必ず本診断を受けましょう。横浜市の助成もあります。
  耐震補強の方法はいろいろあって、そのマンションごとに答えが違うでしょう。ピロティ(主にマンションの1階で壁やブレースがない独立柱がある場所)を補強する方法、控え壁を増設する方法、マンション全体の外周に柱梁を付け足す方法、屋上の高置水槽などを撤去して荷重を減らす方法など様々です。効果やコストも違いがあります。
併せて構造部分の劣化も補修する必要があります。
つまり大規模修繕との関係を考えてスケジュールや資金計画を練るとよいのです。 建築基準法で規定している構造強度を得られる補強をすれば横浜市の耐震補強工事の助成もあります。 長期修繕計画に耐震補強工事を組み込み、建築・構造・設備の専門家のアドバイスを受けながら検討を進めてはいかがでしょうか。
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2.上階の子どもの走り回る音がうるさくてかなわない

相談:
70代の夫婦二人暮らしです。
最近引っ越してきた家族は飲食店に勤めているためか、帰宅が遅く、夜中の1時、2時に子どもの飛び跳ねる音でこちらは目を覚ましてしまいます。
普段から近所づきあいもなく、一度管理事務所に相談にいったのですが、その後も上階からの騒音に変化なく、妻は不眠症のような状態になり、法的手段をとらなければ生活できないと考えています。

回答:
マンションの生活騒音に関する問題は、感じ方に個人差があるので、生活騒音についての紛争では被害者の訴えが認められない傾向にあります。
感情の問題は和解になじまないし、解決が難しい。このため日本では「受忍限度」という判断基準で解決法を見出しており、我慢できる限度はどこにあるのかを焦点としています。
そこで2007年10月3日東京地裁。上階に住む幼児の走り回る音が「一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えるもの」とし、慰謝料の請求を認めた判例がでました。
騒音に悩まされた階下の住民(原告)が勝利したポイントには、行動や記録によって、証拠を多く集めたことにありました。
・管理組合に訴え、子供の走り回る音などに注意を呼びかける内容の書面を各戸に配布した
・管理組合が日常の生活音について配慮することを求める書面を掲示した
・管理会社や警察にも相談した
・上階住民あてに幼児の足音に配慮をお願いする手紙を投函した
・上階住民から「文句があるなら建物に言ってくれ」と乱暴な口調で突っぱねられた
・原告は、客観的なデータを得るために騒音計を入手し、記録を開始。結果は、子供の走り回る騒音50dB~65dB程
・調停を申し出たが被告が応じなかったため、調停不成立となった
識者からは「原告はギリギリまで努力をして、訴訟しなければ解決しないだろう状態にあったことがうかがえる」というコメントもあります。
裁判官に認めてもらうだけの立証が必要ということになります。
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1.ペット禁止、子どもにどう説明すればいい?

相談:
「どうしてうちではペットを飼っちゃいけないの?○○ちゃんのところは犬を飼っているじゃない」-小学生の娘にそう問われました。マンションのルールで禁止されていると説明しても、同じマンションの同級生のうちで飼っていることがわかると、その子の親を批難するわけにもいかず、困っています。

回答:
まず、2つのエピソードを。
●高齢化社会、ルールも変えていくべき
一人暮らしの母に孫一同から子犬を贈った。昔、私たち兄弟がせがんでも、母は団地のルールだからといって飼うことを許してくれなかったが、時代が変わり、今では母の本当の良きパートナーとして、母の元気の源となっている。高齢化が進み、独居老人の問題が新聞でも取り上げられている中で、団地のルールも少しずつ変えていくべきではないかと思う。
●子どもがアトピー、かゆくて眠れない夜も
2番目の子どもは生まれたときからのアトピー性皮膚炎で、かゆがると泣いて夜も眠れないほど。あるとき、ふとんに猫の毛がついているのを発見した。エレベーター内の壁に手をついたりした夜もひどくかゆがることがわかった。飼育禁止だから入居したのだと言いたいが、マンションに入居して2年にも満たない新米住民なので、うちの子どもの事情など、どこにも言えない。泣き続ける子どもに、かゆみをやわらげるステロイドをなるべく使わなくてもいいよう神経を尖らせる日々が続いている。

浜管ネットの回答:
総会でペット解禁を決議した、あるマンション。ところが1年後、解禁前と解禁後で飼育者の数はほとんど変わっていない、という結果が出ました。解禁してもしなくても飼う人は飼うのだ、ということです。でも、何もしなかったら、隠れて飼う人、ペットに嫌な思いをする人は存在するまま。ペットクラブなどをつくって、アンケートを取ったり、会議をしたり、とにかく、マンション内で話し合いの機会を作ることが、第一歩ではないでしょうか。
ルールは当然守るべきものです。そのための話し合いの場を作れば、ペットが欲しいという子どもさんにも「今みんなで話し合っているところだから」と言えます。
何もしなければ、かわいそうなのは「大人の勝手」を押しつけられる子どもたちなんです。
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